よくあるケースで相続税を考える

相続税の良くあるケースを実体験を基に説明

兄弟が相続編

家族構成

  • 被相続人:父(77歳)死亡
  • 妻(71歳)父より3年前に死去
  • 相続人:長男(45歳)
  • 相続人:次男(42歳)
  • 長男と次男は独立して別所帯を形成

財産

  • 相続財産(固定資産):居住用土地(200平方メートル)/建築物(築25年100平方メートル)/土地、建物合計評価額6千万円
  • 相続財産(無形資産):現預金2千万円/父死亡時生命保険2千万円

上記の合計相続財産金額は1億円と想定します。母がすでに亡くなっていた場合の設定とします。相続人は長男と次男となります。

自宅の評価額6千万円と現金預金2千万円、生命保険金2千万円の遺産総額1億円の場合、非課税は生命保険500万円×2人=1千万円で葬式費用がない場合は相続財産は9千万円となる。

基礎控除は(5千万円+1千万円×2人)で7千万円で法定相続の課税標準(9千万円~7千万円)÷2=1千万円のときは100万円づつの200万円となりますが、自宅を小規模宅地等の特例評価で50%の減額を受けると、相続財産は5千万円となり、基礎控除以下ですから税金は掛かりませんが、特例は申告しないといけませんので税金がなくても申告は必要とゆうことになります。

改正税法では、基礎控除が7千万円から4,200万円に減額されて、生命保険の非課税の適用がないので、小規模宅地等の特例を受けても、2,800万円の法定相続分の1,400万円の税金が160万円づつの320万円の税金が必要となるのです。改正の適用前と後ではこれだけちがいます。税金対策は早目が肝心です。

孫も相続編

家族構成

  • 被相続人:父(77歳)死亡
  • 相続人:妻(71歳)
  • 長男は父より5年前に死去:長男の実子、20歳と17歳の2人
  • 相続人:次男(42歳)
  • 次男は独立して別所帯を形成

財産

  • 相続財産(固定資産):居住用土地(200平方メートル)/建築物(築25年100平方メートル)/土地、建物合計評価額6千万円
  • 相続財産(無形資産):現預金2千万円/父死亡時生命保険2千万円

上記の合計相続財産金額は1億円と想定します。被相続人の死亡以前に長男が亡くなっている場合には、長男の実子がいる場合つまり孫がいる場合には、長男に変わり相続する代襲相続となります。2人の孫の場合は法定相続人は、母と二男、長男にかわり孫2人の4名が法定相続人となります。

基礎控除(5千万円+1千万円×4人)=9千万となる。さらに、生命保険の500万円×4人=2千万円が非課税です。現在の相続税では、1億円の遺産であれば、申告による特例計算もいらずに税金の申告も必要ないことになります。ただし、改正税法の適用後には、まず生命保険の非課税が500万円のみで、基礎控除は(3千万円+600万円×4人)=5,400万円です。

1億円-500万円(非課税)-5,400万円=4,100万円となるので、自宅の特例評価の80%の減額制度を利用すれば税金はでません。しかし、小規模宅地等の50%減額の特例では3千万円しか下がりませんから、1,100万円の課税部分が残ります。

母は税金は有りませんが、次男が275,000円と孫の137,500円づつの55万円の税金が課税されることになるです。法定相続分は次男が4分の1で孫は長男の持ち分を2人で分けるので8分の1づつとなります。

控除額が減額される前に十分な準備ができれば何も心配はないと考えますが、今まで見てきたように後からでは間に合わないことが多く、去年までは良かったことが今年はだめだということが出てきます。

自分の大切な財産です、自分が守る以外に道はないのです。生前の贈与や特例の規定を利用して節税に励んでください。まだ間に合います。今がチャンスなのですから、税金に興味を持って研究してください。相続は何時でも起きることではないので、起きてからでは間に合わないこともあります。

今回の基礎控除の変更は大変なことです。5千万円が3千万円になり、1千万円が600万円に成ることや、生命保険金の非課税対象の法定相続人が同一世帯であることなどを考えると大増税なのです。消費税の8%や10%の増税以上のこと なのです。家族を守れるのは家族だけです。大いに研究してください。

隠し子も相続編

家族構成

  • 被相続人:父(77歳)死亡
  • 相続人:妻(71歳)
  • 相続人:長男(45歳)
  • 相続人:次男(42歳)
  • 長男と次男は独立して別所帯を形成

財産

  • 相続財産(固定資産):居住用土地(200平方メートル)/建築物(築25年100平方メートル)/土地、建物合計評価額6千万円
  • 相続財産(無形資産):現預金2千万円/父死亡時生命保険2千万円

上記の合計相続財産金額は1億円と想定します。今回は相続人が母と長男、次男の三人と思っていたのに、認知された子が葬儀に現れたのです。

相続税では、法律上の婚姻関係がなく生まれた子を、非嫡出子といい、そのうちで認知された人は相続人となるがその相続分は嫡出子のの二分の一となるので、母が2分の1、長男と次男が5分の1、非嫡出子は10分の1の法定相続分となる。家族の感情的なことは別として、税金計算上は法定相続人の数にかぞえます。節税対策としては法定相続人が多くなることは控除額が増えるので歓迎したいところです。

この場合の保険金の非課税が500万円×4人=2千万円となり、基礎控除が(5千万円+1千万円×4人)9千万円となるので、1億円の遺産では課税は無いことになります。改正税法後では、自宅の80%の特例減額を受けた場合には課税は有りませんが申告は必要になります。

さらに、自宅の50%評価特例では、1,100万円の課税部分が生じ、母は0円ですが、長男と次男は22万円づつと、認知された子が11万円の合計55万円の税金が課税されることになる。